トークンの仕組みとChatGPTでのトークン数を超えないためのコツ

ChatGPTを利用する際に目にすることの多い「トークン」。一見難しそうに見えますが、実はChatGPTの性能や料金に直結する重要な要素です。たとえば、英語の短文「This is a pen.」は5トークンですが、日本語の「私はペンを持っています。」では10以上のトークンになることもあります。これは、日本語がスペースを挟まない文字列で構成され、多様な文字種(ひらがな・カタカナ・漢字など)が混在するため、細かく区切られる傾向があるからです。このように言語間での違いがあり、特に日本語と英語ではトークンの数え方や消費量が異なるため、理解しておくことが賢い活用の鍵となります。

本記事では、トークンの仕組みや注意事項、各モデルごとのトークン上限まで、初心者にもわかりやすく解説します。ChatGPTを最大限に活用し、効率的な運用を目指す方は必見です。

ChatGPTのトークンの仕組みと使い方 ✨✨✨

ChatGPTを使うときに出てくる「トークン」という言葉。これはちょっと難しそうに聞こえますが、実はChatGPTを上手に使うために大切なポイントです。

トークンって何? 🤔📚✏️

トークンは、文章を処理するときに分けた「小さな単位」のことです。英語だと基本的に1単語が1トークンとカウントされますが、日本語では1文字が1〜2トークンになることもあります。たとえば、

  • 英語の「This is a pen.」は5トークン。
  • 日本語の「私はペンを持っています。」は10以上のトークン。

という具合に、日本語のほうがトークン数が多くなることが多いです。

トークンが大事な理由 🌟💡📈

1. 入力と出力に制限があるから

ChatGPTは、モデルごとにそれぞれトークン数上限があります。例えば、o1と4oでは以下のような違いがあります

  • o1モデル: 200,000トークン(コンテキストウィンドウ)
  • GPT-4oモデル: 128,000トークン(コンテキストウィンドウ)

2. お金がかかる仕組みだから

APIを使う場合、料金は使用したトークン数に応じて決まります。たくさんトークンを使うと、その分お金もかかります。

まとめ 🎉✨📌

ChatGPTで「トークン」はとても重要な要素です。特に日本語ではトークン数が増えやすいので、工夫が必要です。上限を意識して無駄なく使うことで、ChatGPTをもっと便利に使いこなせるようになります!

「トークン」とは何か

トークンとは、ChatGPTをはじめとする自然言語処理モデルが、文章や会話文を解析・生成するときに使う「テキストの最小単位」です。ChatGPTなどの大規模言語モデル(LLM)は、人間が入力した文字列(文章や単語)をそのまま丸ごと処理するのではなく、意味のある「かたまり」に細かく分割したうえで認識・分析します。この「かたまり」をまとめてトークン(Token)と呼んでいます。

トークンの捉え方は言語によって違いがあります。ざっくりとしたイメージとしては、「英語では基本的に1単語が1トークンとしてカウントされる」「日本語の場合は1文字が1~3トークンとして数えられることが多い」という特徴があります。具体例を挙げると、英語の”This is a pen.”という文章は、This, is, a, pen, . と合計5つに分割されます。英語圏では単語と単語の間にスペースが入るため、基本的にはスペースごとにトークンを切り出しやすい構造になっているのです。一方、日本語の文章は単語間にスペースを挟まず、ひらがな・カタカナ・漢字が混在するため、文字単位で区切られやすい傾向があります。さらに、漢字1文字が内部で2〜3トークンに分解されるケースもあるため、英語に比べると日本語のほうがトークン数が増えやすいのです。

なお、ChatGPTが内部でテキストを処理するときは、単語の意味だけではなく、句読点や特殊文字、さらには空白(スペース)もトークンとしてカウントされることがあります。このように「トークン」は人間の言語感覚とはやや異なる切り方をするため、「◯文字を書いたら◯トークンになる」という明確な対応表はありません。

トークンがなぜ重要かといえば、大きく分けて2つの理由があります。1つ目は、「ChatGPTが処理できる文章量の上限」がトークン数の上限で定義されているからです。モデルはあくまでも「トークン」をベースに文章を理解し、また回答を生成します。よって「実際に何文字まで入るか」というより、「実際に何トークンまで入るか」が制限の基準になります。

2つ目の理由は、「課金単位」としてもトークンが採用されている点です。例えば、OpenAIのAPIを利用して高度な分析や文章生成を行う場合、入出力のトークン総数に応じて料金が計算される仕組みになっています。このため、トークン数を理解していないと「思ったより費用がかさんでしまった」という事態に陥るリスクもあるのです。
トークンは一見、初心者には理解しづらい概念ですが、ChatGPTやAPIを上手く活用するうえでは欠かせない指標となります。

ChatGPTのトークン数上限と日本語・英語の違い

ChatGPTには入出力両面で「トークン数の上限」が存在し、この上限を超過するとエラーが出たり、途中で文章が途切れたり、あるいは古いやりとりが切り捨てられるなどが発生します。

先ほど述べたように、英語の場合は基本的に1単語が1トークンになるのに対して、日本語は1文字=1トークンとは限らず、さらに文字種によってもトークン数が増減しやすいという特徴があります。例えば、英語であれば4,000トークンの上限であっても、文章量としては単語数換算で3,000語前後、つまり1万字を超えるようなテキストが扱える場合があります。一方、日本語だと1文字が複数トークンにカウントされることが多いため、4,096トークンはおおよそ2,000文字程度の文章で上限に達してしまう場合もあるのです。

これが「ChatGPTの日本語は文字数が少ない」と言われる理由でもあります。よく「英語だと長文を処理できるのに、日本語だとすぐ制限に引っかかる」ということがありますが、その背景にはこうしたトークンのカウントルールと文字種の違いがあるわけです。
加えて、トークン数の制限は「入力」と「出力」の合計でも考慮されることがあります。たとえば「長文の文章を貼り付けて、要約を出力してほしい」と依頼すると、貼り付けた入力トークン+ChatGPTが生成する回答の出力トークンを合算した総数が上限を超えるとエラーが出る可能性があるのです。


日本語と英語の違いをもう少し詳しく見てみると、英語の場合、「This is an example sentence.」という短文があったとき、This, is, an, example, sentence, . と6トークンに分割されます。計6トークンしか消費しないため、文章を1000語・2000語と入力してもまだまだトークン数に余裕があります。
一方、日本語の「私はペンを持っています。」という文は、トークン数が「私」「は」「ペ」「ン」「を」「持」「っ」「て」「い」「ま」「す」「。」と、文字単位、あるいは2~3文字単位で区切られることが多く、最終的に英語よりも多くのトークンを消費しやすくなります。このように、日本語は「漢字・ひらがな・カタカナ・記号」が入り混じるため、トークン数の管理がより難しくなるわけです。

トークン数が制限される理由と起こりがちな現象

ChatGPTにはなぜトークン数の制限があるのでしょうか? これは大きく3つの側面があります。

1つ目は、モデル自体のアーキテクチャ上の理由です。大規模言語モデルは一度に処理できるテキストの総量に上限があります。あまりにも膨大なテキストを一括で入力すると、計算リソースが増大し応答速度が極端に遅くなったり、計算そのものがメモリ不足で成立しなくなったりします。分割して処理していく手法はありますが、現状のChatGPTでは「1回のやりとりにおけるトークン数」に制約をかけることで、動作効率と速度のバランスを保っているのです。

2つ目は、ユーザー体験(UX)の最適化です。ChatGPTを利用している全ユーザーが、一度に何十万文字といった超大規模な文章を投げ続けると、サーバーに過剰な負荷がかかり、他のユーザーの応答速度も著しく低下しかねません。モデルの計算負荷を適度にコントロールするためにも、トークン上限を設けることは非常に合理的な選択といえます。

3つ目は、料金計算など運用面でのスムーズさです。API利用などは、トークン数に応じた従量課金制が基本です。もし上限をまったく設けずに無制限で使えるようになると、一部ユーザーが膨大なトークンを消費してしまう可能性があり、結果として課金体系が複雑になったり、全体の負荷管理が難しくなったりします。一定の制約を設けることで、ビジネス運営上のリスクや不透明さを軽減する狙いもあるでしょう。

この制限によって生じやすい現象としては、長文の回答が途中で途切れる・あるいは非常に短い回答しか返ってこないというケースが挙げられます。長めの小説やレポート文章を一気に入力すると、最初の段落しか処理されずに途中で切れてしまうことがあるのは、多くの場合トークン数の上限を超えたことが原因です。また、会話を重ねるにつれて入力トークンと出力トークンの合計がコンテキストウィンドウの上限に近づくと、ChatGPTがより短い回答を返したり、あるいは古いコンテクスト(文脈)を切り捨ててしまうため、質問内容に対して急にズレた回答が返ってくることもあります。

これらを理解し、「ChatGPTが途切れたりエラーを出す」「突然、過去の質問文を忘れたような回答をする」といったときに対処できるようになるでしょう。

トークン数を超えないための具体的な対処法と工夫

トークン数の上限に引っかからないためのいくつかの対処策をご紹介します。

プロンプト自体を簡潔化する

ユーザーがChatGPTに投げる指示文(プロンプト)が冗長だと、無駄にトークンを消費してしまいます。特に日本語は漢字・ひらがな・カタカナが混在するため、トークン数が増えやすいです。「具体的に何をしてほしいのか」を要点だけに絞り、プロンプトを短くまとめる工夫が大切です。例えば、要約や翻訳を依頼する際は「以下の文章を要約してください」とシンプルに指示することが効果的です。

回答を途中で切られたときの「続き」指示

出力が途切れてしまった場合、「続きお願いします」や「続けて」といった追加のプロンプトを送ることで、継続的な生成を試みることができます。回答が長くなりがちな場合は、最初から「この回答は複数回に分けて提示してください」など、段階的な出力を促すプロンプトを使用することも有効です。

文字数(あるいはトークン数)を指定する

特定の文字数での回答が必要な場合は、「1,000文字以内でまとめてください」や「英語で500単語くらいで出力してください」と指定する方法もあります。ただし、ChatGPTはトークン単位で文章を処理しているため、特に日英混在や漢字が多い場合にはズレが生じる可能性があります。ズレが大きい場合は「指定した文字数を超えているので、さらに短くしてください」と繰り返し指示することで調整が可能です。

重要部分の抽出と優先順位付け

すべての内容を一度に処理するのではなく、最も重要な部分や必要なセクションに焦点を当てることで、トークン数を削減できます。例えば、要約や分析を行う際に、全体の概要やキーポイントのみを抽出してから処理する方法です。

モデルごとのトークン上限について

ChatGPTをはじめとするOpenAIの各モデルは、トークン数上限(コンテキストウィンドウ)や最大出力トークン数が異なります。特にo1モデルは、20万トークンに対応した大規模なコンテキストウィンドウを持ち、長文の解析や高度な推論に適しています。

一方で、こうした大規模モデルでも出力可能なトークン数(Max output tokens)には別途上限が存在します。たとえばChatGPTで使用されているGPT-4oモデルでは16,384トークンの出力制限があり、o1-miniであれば65,536トークンの出力制限が設定されています。これらの数値はそのまま「回答として生成できる文章の長さ」に直結するため、要約や長文要件を満たすかどうかを検討するときには「コンテキストウィンドウの大きさ」と「最大出力トークン数」の両方を考慮する必要があります。トークン数を考慮しないと途中で文章が切れる・エラーが出るなどの挙動が起きることがありますので、適切な運用設計とプロンプトの工夫が欠かせません。

以下の表は、2024年12月時点で公開されている各モデルの「コンテキストウィンドウ(Context window=入力可能トークン数)」と「最大出力トークン(Max output tokens=生成可能トークン数)」を一覧にしたものです。ChatGPTやその他のOpenAIモデル選定時に、ぜひ参考にしてみてください。

モデル コンテキストウィンドウ最大出力トークン数
o1200,000100,000
o1-mini128,00065,536
gpt-4o-2024-08-06128,00016,384
gpt-4o-2024-11-20128,00016,384
gpt-4o-2024-05-13128,0004,096
chatgpt-4o-latest(ChatGPTで使用されている最新バージョンの GPT-4oモデル)128,00016,384
gpt-4o-mini-2024-07-18128,00016,384
gpt-4-turbo-2024-04-09128,0004,096
gpt-4-turbo-preview128,0004,096
gpt-4-06138,1928,192
gpt-4-03148,1928,192

参照:https://platform.openai.com/docs/models

用語解説

  • コンテキストウィンドウ(Context window)
    モデルが一度に処理できる「入力+これまでの会話履歴」を含めた最大トークン数です。たとえば128,000トークンのモデルなら、会話や入力が合計で128,000トークン以内に収まる限り、文脈を保持して回答できます。
  • 最大出力トークン数(Max output tokens)
    モデルが1回の応答で生成できるトークン数の上限です。大規模なトークン数に対応しているモデルでも、出力できる文章量は別途設定された数値に依存します。たとえば16,384トークンであれば、通常の日本語文章でも相当な長文を一度に生成できますが、超大規模要約などでは上限に達する可能性もあります。

コンテキストウィンドウについては以下の記事で解説しているのであわせてご確認ください

ChatGPTで長い会話をスムーズに!コンテキストウィンドウの基礎解説

ポイント

  1. 長い文脈での活用
    GPT-4oやo1など、コンテキストウィンドウが10万トークン単位で用意されたモデルは、非常に長い文章や文脈を一度に処理できます。膨大な資料をまとめたい場合や複雑な質問をやり取りする場合などに便利です。
  2. 出力上限への注意
    コンテキストウィンドウが増大していても、実際に一度に出力できるトークン数には限度があります。出力が途中で切れてしまう場合は、追加プロンプトで「続き」をリクエストする、あるいは出力の段階から小分けにするなどの工夫が必要です。
  3. 用途に応じたモデル選択
    膨大なチェーンオブソート(思考プロセス)や高度な推論を行いたい場合にはo1モデル、コストを抑えつつ高精度を維持したい場合にはGPT-4oやo1-miniといった形で、場面に合ったモデルを選ぶことが重要です。

まとめ

以上のように、ChatGPTの「トークン」は単なる文字数とは異なる概念であり、英語と日本語でも大きく増減する仕組みです。長文を処理したい・要約したい・あるいは長い文章を生成したいときこそ、トークン上限の存在を意識して、「分割入力」や「要点をシンプルにまとめる」「続きの指示を出す」「他のモデルの利用を検討する」といった対処法をうまく組み合わせるのがポイントです。

特に日本語でやりとりをする場合は、1文字あたりのトークン数が増える傾向があるため、英語より早めに上限を超えてしまうケースが多々あります。ChatGPTで満足のいく会話や出力を得るためには、ある程度トークンの仕組みを理解し、トークン数を節約する工夫を取り入れることが不可欠といえるでしょう。

ChatGPTを使いこなすうえでは、トークン数の概念や各モデルの制限値を知っておくだけで、エラー回避やプロンプトの組み立てが格段にやりやすくなります。今後もモデルのアップデートによって、処理可能なトークン数の上限は拡大するかもしれませんが、数万から十万以上のトークンを処理できる時代になっても、結局は「不要な情報をそぎ落として短くまとめるテクニック」が求められる点に変わりはありません。ChatGPTをより賢く、効率よく扱うためにも、トークンの概念をしっかりおさえたうえで運用していきましょう。