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ChatGPTに学習させない設定方法|オプトアウト手順と会社で使う際のセキュリティ実務


「ChatGPTに入力した内容は、AIの学習に使われるのか?」——業務利用で最初に押さえるべき論点です。答えはプランによって異なり、 個人向けプランは既定で「使われる」、法人向けプランは「使われない」 が原則です。

この記事では、個人アカウントで学習への利用を止めるオプトアウト設定の手順、オプトアウトしても残るリスク、そして会社として整えるべきセキュリティ実務(法人プランの管理機能・日本国内データ保存まで)を、2026年8月時点の情報で整理します。

まず全体像——プラン別「学習に使われるか」早見表

プラン入力内容の学習への利用対策
無料/Go/Plus/Pro既定で使われるオプトアウト設定(本記事で解説)
Business使われない(標準)追加設定不要
Enterprise/Edu使われない(標準)追加設定不要
API(開発者向け)使われない(標準)追加設定不要

個人プランでも設定で止められますが、 会社は社員ひとりひとりの設定状況を確認できません 。業務利用が広がっているなら、法人プランへの集約が本筋です(ChatGPT法人導入ガイド)。

オプトアウト設定の手順(PC・スマホ)

個人アカウントで学習への利用を止める手順です。

PC(ブラウザ・デスクトップアプリ)

  1. 画面のプロフィールアイコン →「 設定 」を開く
  2. データコントロール 」を選ぶ
  3. すべての人のためにモデルを改善する (Improve the model for everyone)」を オフ にする

スマホアプリ(iPhone・Android)

  1. サイドメニューから 設定 (歯車アイコン)をタップ
  2. データコントロール 」へ進む
  3. すべての人のためにモデルを改善する 」をオフに切り替える

設定はアカウント単位で同期されるため、PCで設定すればスマホにも反映されます。

設定前に知っておくべき2つの注意点

  1. 過去の会話にはさかのぼらない :オフにした時点以降の会話が対象です。機密性の高い内容を過去に入力していた場合は、該当する会話を履歴から個別に削除するか、全履歴の削除も検討してください
  2. 履歴の削除と学習の停止は別の操作 :オプトアウトしても会話は履歴に残り続けます。「履歴を消したから学習されない」「オプトアウトしたから履歴が消える」はどちらも誤解です

一時チャット——「この会話だけ残したくない」とき

アカウント全体の設定を変えずに、その会話だけを守りたい場合は「 一時チャット 」が便利です。画面上部から有効にすると、その会話は 履歴に保存されず、学習にも使われません 。なお、不正利用の監視などのため、OpenAI側で一定期間保持されたのちに削除される仕組みで、送信した瞬間に消えるわけではありません。

2026年のアップデートで、パーソナライズ(メモリによる回答の最適化)を維持したまま一時チャットを使えるようになり、使い勝手が向上しています。

使い分けの目安 :普段の業務はオプトアウト設定済みの通常チャットで履歴を資産として残し、人事・健康・未発表案件など特に残したくない相談だけ一時チャットにする、が実務的です。

オプトアウトしても消えない3つのリスク

ここが最も誤解の多いポイントです。オプトアウトは万能ではありません。

1. データの送信・保存そのものは止まらない

学習に使われなくても、 入力内容はOpenAIのサーバーに送信され、保存されます 。「学習されない=社外に出ていない」ではありません。顧客の個人情報や未公開の重要情報は、そもそも入力しない・匿名化してから入力する、というルールが先に必要です。

2. アカウント自体のセキュリティ

会話履歴には業務情報が蓄積していきます。パスワードの使い回しをやめ、 多要素認証(MFA) を必ず有効にしてください。共有アカウントの利用は、漏えい時に誰の操作か特定できなくなるため禁物です。

3. 共有リンクの公開範囲

会話の共有リンクを作ると、URLを知っている人は誰でも閲覧できます。社内共有のつもりで機密を含む会話のリンクを配ると、転送された時点で統制を失います。共有前に内容を確認する習慣づけが必要です。

会社として整えるべきセキュリティ実務

個人の設定に頼る運用には限界があります。組織的な対策は次の3層で考えます。

第1層:利用ルールの整備

  • 入力してよい情報の範囲 を定める(例:顧客個人情報・未公開財務情報・取引先から秘密保持義務を負う情報は入力禁止、必要な場合は匿名化)
  • 出力の確認責任 を定める(AIの回答は必ず人が事実確認してから使用)
  • 対象者全員への周知と、入退社時のアカウント手続きをフロー化する

第2層:法人プランへの集約

Business以上に集約すれば、「学習に使われない」が設定漏れなく全員に適用され、管理コンソールで利用状況も把握できます。

  • Business :学習に使われない扱いが標準+管理コンソール+SSO(シングルサインオン)対応。2ユーザーから
  • Enterprise :さらにSCIM(IDの自動プロビジョニング)、データ保持期間のカスタム設定、監査向けの Compliance API 、SOC 2などの第三者認証に対応

プランの選び方と導入の進め方は ChatGPT法人導入ガイド で詳しく解説しています。

第3層:データの保存場所(データレジデンシー)

「データが国外サーバーに保存されること」自体が社内規程や取引先要件に抵触する場合は、 日本国内へのデータ保存(データレジデンシー) を検討します。

  • OpenAIは日本を含む地域内データ保存を提供しており、対象は ChatGPT Enterprise・Edu・API
  • Enterpriseでは新規ワークスペースの設定時に日本を選択すると、 会話・カスタムGPT・プロンプト・アップロードファイル などが日本国内に保存されます(追加費用なし)
  • APIではダッシュボードで新規プロジェクト作成時にリージョンとして日本を選択します
  • 保存データはAES-256、通信はTLS 1.2以上で暗号化されます

なお、既存ワークスペースの途中からの切り替えではなく 新規設定時の選択 が基本のため、国内保存が要件の場合は導入設計の段階で織り込んでください。

よくある質問(FAQ)

オプトアウトすると回答の品質は下がりますか?

下がりません。オプトアウトは「あなたの会話を将来のモデル改善に使うか」の設定であり、現在の回答品質・機能には影響しません。メモリ(パーソナライズ)も引き続き使えます。

「チャット履歴を保存しない」設定とは違うのですか?

別物です。履歴の管理(保存・削除・一時チャット)とモデル改善への利用(オプトアウト)は独立した設定で、目的に応じて両方を組み合わせます。

会社で「個人アカウントの業務利用禁止」だけを通達すれば十分ですか?

不十分です。禁止だけでは隠れた利用(シャドーAI)が続くだけで、リスクはむしろ見えなくなります。安全な公式環境(法人プラン)を用意したうえで、個人アカウントの業務利用を規程で禁じる順番が現実的です。

DeepResearchやコネクタで外部データを扱う場合も学習に使われませんか?

法人プラン(Business・Enterprise)では、コネクタ経由で読み込んだデータを含めて学習に使われない扱いが標準です。個人プランではオプトアウト設定が同様に適用されますが、接続先サービス側の権限設定にも注意してください。

まとめ

  • 個人プランは 既定で学習に使われる 。設定 →「データコントロール」→「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにする
  • オプトアウトは 過去にさかのぼらず、履歴も消えず、送信自体も止まらない 。この3つの誤解に注意
  • 特に残したくない会話は 一時チャット (履歴に残らず学習にも使われない)
  • 組織的には ルール整備 → 法人プラン集約 → 必要なら日本国内データ保存(Enterprise/Edu/API) の3層で設計する

法人プランの比較と導入手順は ChatGPT法人導入ガイド 、料金は ChatGPT料金プラン完全ガイド 、設定画面全般の解説は ChatGPTの設定内容の紹介 をあわせてご覧ください。


参考資料・出典一覧

OpenAI 公式

解説・ニュース

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