世界を2ヶ月で変えたClaude,Code,CoworkがAI同僚になる"エージェント"とは?
目次 58項目
「Claude」を調べていたら「Claude Code」という開発者向けツールが出てきた。かと思えば「Cowork」なる新機能まで登場している——。2026年に入り、AnthropicのClaude関連プロダクトは急速に増え、「結局どれが何で、自分はどれを使えばいいの?」と戸惑う声が後を絶ちません。
実は、Claudeはもはや単なるチャットAIではありません。2026年1月にAI同僚「Cowork」がリリースされ、2月5日にフラッグシップモデル「Opus 4.6」、2月17日に主力モデル「Sonnet 4.6」とFigma連携が立て続けに発表されました。わずか2ヶ月の間に、チャットAI・開発エージェント・業務エージェントの3本柱が出揃ったのです。Claudeは3つのプロダクトが連携する”エコシステム”へと一気に進化を遂げています。
この記事では、Claude・Claude Code・Coworkの3つを目的別・職種別に徹底比較し、「どんな人が、どの場面で、どれを使うべきか」を一記事で完全に整理します。ChatGPTとの違いや料金体系まで網羅しているので、AI選びに迷っている方はぜひ最後までお読みください。
この記事の内容
- Claudeとは?——基本から最新モデルまで完全解説
- Claude Code——コードを書くAIエージェント
- Cowork——非エンジニアのためのAIエージェント
- Claude・Claude Code・Cowork 使い分け完全ガイド
- よくある質問(FAQ)
Claudeとは?——基本から最新モデルまで完全解説
「ChatGPTは知っているけど、Claudeって何?」——そう思った方も多いのではないでしょうか。
Claudeは、米国のAI企業Anthropic(アンソロピック)が開発した生成AIアシスタントです。Anthropicは2021年、OpenAI(ChatGPTの開発元)の元副社長ダリオ・アモデイらが「AIの安全性をもっと真剣に追求したい」という信念のもとに設立した会社です。つまり、ChatGPTを作った組織の中枢にいた研究者たちが「安全で信頼できるAI」を目指してゼロから作り直したのがClaudeなのです。
では、なぜ今Claudeが注目されているのか。理由は明確です。2026年2月時点で、Claudeはコーディング性能のベンチマーク(性能測定テスト)でGPT-5.2やGemini 3.0 Proを上回り、さらに「ハルシネーション(AIがもっともらしいウソをつく現象)」の少なさでも業界トップクラスの評価を得ています。単に賢いだけでなく、「信頼できる回答を返す」という点で他社AIと一線を画しているのです。
Claudeの3つのモデルと選び方
Claudeには性能と価格が異なる3つのモデルがあります。「どれを使えばいいの?」という疑問に答えるため、まず全体像を整理しましょう。
| 項目 | Opus 4.6 | Sonnet 4.6 | Haiku 4.5 |
|---|---|---|---|
| リリース日 | 2026年2月5日 | 2026年2月17日 | 2025年10月15日 |
| 位置づけ | 最高性能・フラッグシップ | バランス型・主力モデル | 軽量・高速・低コスト |
| コンテキスト長 | 200,000トークン(約15万字) | 200,000トークン(約15万字) | 200,000トークン(約15万字) |
| API入力料金 | $5 / 100万トークン | $3 / 100万トークン | 最安価 |
| API出力料金 | $25 / 100万トークン | $15 / 100万トークン | 最安価 |
| 得意分野 | 高度な推論、複雑なコーディング、エージェント運用 | コーディング全般、知識業務、文章作成 | 定型処理、チャットボット、要約 |
結論から言うと、ほとんどの方にはSonnet 4.6がベストな選択です。 Sonnet 4.6は2026年2月17日にリリースされたばかりの最新モデルで、コーディング・エージェント計画・知識業務のすべてで大幅に改善されています。実際、ユーザーの59%が前世代のOpus 4.5よりもSonnet 4.6の回答を好むという調査結果が出ています。つまり、最上位モデルでなくても十分に高品質な回答が得られるのです。
Opus 4.6を選ぶべき場面は、数百ファイルにまたがるコードベースの分析や、複数のAIエージェントを同時に動かす「Agent Teams」のような高度なタスクに限られます。Terminal-Bench 2.0(AIのコーディング能力を測る最新ベンチマーク)でリリース時点で最高スコアを記録し、GDPval-AA評価ではOpenAI GPT-5.2を144 Eloポイント上回っています。
Haiku 4.5は、大量の定型処理を低コストでさばきたい開発者向けです。個人ユーザーが意識的に選ぶ場面はほぼありません。
料金プラン完全ガイド
Claudeを使うには、大きく分けて「Web版(claude.ai)」と「API(開発者向け)」の2つの方法があります。ここでは、多くの方が使うWeb版の料金プランを整理します。
個人向けプラン
| プラン | 月額 | 特徴 |
|---|---|---|
| Free | 無料 | 1日10〜25メッセージ程度。お試し用 |
| Pro | $20(約3,000円) | Freeの5倍の利用量。ほとんどの個人ユーザーに最適 |
| Max 5x | $100(約15,000円) | Proの5倍の利用量。Claude Code(開発ツール)が利用可能 |
| Max 20x | $200(約30,000円) | Proの20倍の利用量。ヘビーユーザー向け |
チーム・企業向けプラン
| プラン | 月額 | 特徴 |
|---|---|---|
| Team Standard | $25/ユーザー(月払い)、年払いは$20 | チーム管理機能、共有ワークスペース |
| Team Premium | $125/ユーザー(月払い)、年払いは$100 | Claude Code含む。開発チーム向け |
| Enterprise | カスタム見積もり | セキュリティ要件に応じた個別対応 |
「どのプランにすべきか」の判断軸はシンプルです。
まずFreeプランで試してください。1日10〜25メッセージという制限は、Claudeの実力を体感するには十分です。「毎日のように使いたい」と感じたら**Proプラン(月額約3,000円)**に移行すれば、日常業務での活用にはまず困りません。
MaxプランはClaude Codeを使いたい人のためのプランだと考えてください。Claude Codeとは、ターミナル(コマンド入力画面)から直接Claudeにコーディングを任せられる開発者向けツールです。Pro($20/月)以上のプランがあれば利用できます。逆に言えば、コーディング目的でなければMaxは不要です。各プランの利用制限について詳しくは「Claudeは無制限に使えるの?利用制限早見表」をご覧ください。
企業での導入を検討している場合は、データの取り扱いポリシーが異なるTeamまたはEnterpriseプランを選びましょう。特にTeam以上のプランでは、ユーザーの入力データがAIの学習に使われないことが保証されています。
Claude vs ChatGPT vs Gemini——何が違う?
2026年現在、生成AIの「三強」はClaude・ChatGPT・Geminiです。それぞれに明確な強みがあり、「どれが一番」ではなく「何に使うか」で選ぶのが正解です。
| 比較項目 | Claude(Opus 4.6) | ChatGPT(GPT-5.2) | Gemini(3.0 Pro) |
|---|---|---|---|
| コーディング力 | SWE-bench 80.8%で首位 | 80.0% | 76.2% |
| 長文処理 | 200,000トークン(約15万字) | 400,000トークン(約30万字) | 100万トークン(Vertex AI等では200万まで拡張可) |
| ハルシネーション | 業界最少クラス | やや多い | 中程度 |
| 会話の記憶 | 限定的(Skills機能で改善中) | Memory機能で優秀 | Google連携で補完 |
| 処理速度 | 中程度 | 中程度 | 高速 |
| マルチモーダル | テキスト・画像 | テキスト・画像・音声 | テキスト・画像・音声・動画 |
| 月額(個人) | $20〜(Pro) | $20〜(Plus) | 無料〜$19.99(Advanced) |
Claudeが向いている人:
- プログラマー・エンジニア(コーディング性能が圧倒的)
- 長い報告書や論文を分析・要約したい人(15万字を一度に処理できる)
- 正確な情報を重視する人(ハルシネーションが最も少ない)
- 社内文書など機密情報を扱う必要がある人(プライバシー重視の設計思想)
ChatGPTが向いている人:
- アイデア出し・ブレインストーミングを重視する人
- 多数のプラグインやツール連携を使いたい人
- 前回の会話内容を覚えていてほしい人(Memory機能)
Geminiが向いている人:
- Google Workspace(Gmail、スプレッドシートなど)を日常的に使う人
- 動画や音声ファイルの分析をしたい人(マルチモーダル性能がトップ)
- とにかく速い応答がほしい人
注目すべきは、Claudeの「信頼性」です。ハルシネーションが少ないということは、ビジネス文書の作成や技術的な質問など、正確さが求められる場面でClaudeが最も安心して使えることを意味します。ChatGPTが「発想の豊かさ」、Geminiが「スピードとGoogle連携」を強みとしているのに対し、Claudeは「正確さと安全性」で差別化しているのです。3社のAIエージェント戦略をより深く比較したい方は「AIエージェント勢力図2026 3強徹底比較」も参考にしてください。また、ChatGPTの代替としてのClaude・Geminiの実力については「ChatGPTの強力なライバルはどれ?特徴・価格・実務適性を解説」で詳しく解説しています。
2026年の最新機能
Claudeは2026年に入ってから立て続けにアップデートを重ねています。特に注目すべき3つの進化を紹介します。
Sonnet 4.6の改善点
2026年2月17日にリリースされたSonnet 4.6は、前モデルからの飛躍的な進化を遂げました。コーディング精度、エージェント計画能力(AIが自律的にタスクを分解して実行する力)、そして知識業務の質がいずれも大幅に向上しています。さらに知識カットオフ(学習データの最終更新日)が2025年8月に延長され、より新しい情報に基づいた回答が可能になりました。前述の通り、ユーザーの59%がOpus 4.5よりSonnet 4.6を好むと回答しており、「上位モデルより新しい中位モデルのほうが良い」という珍しい逆転現象が起きています。Sonnet 4.6の詳しい性能や無料での使い方については「Claude Sonnet 4.6が登場 ― 無料で使える高性能AIの実力を解説」をご覧ください。
1Mトークンコンテキスト(ベータ版)
通常の200,000トークン(約15万字)に加え、ベータ版では1,000,000トークン(約75万字)のコンテキストウィンドウ(一度に処理できるテキスト量)が利用可能になりました。75万字というのは、新書に換算すると約7〜8冊分です。たとえば、社内マニュアル全巻をまとめて読み込ませて「この中から○○に関する規定を探して」と指示する、といった使い方が現実的になります。
Skills——再利用可能なワークフロー学習機能
Skillsは、Claudeに特定の作業パターンを覚えさせる機能です。たとえば「議事録はこのフォーマットで書いて」「コードレビューはこの基準でチェックして」といった指示を一度設定すれば、以降は毎回指示しなくても同じ品質で作業を繰り返してくれます。ChatGPTのMemory機能が「過去の会話を覚える」のに対し、Skillsは「作業手順を覚える」という違いがあります。
なお、日本語への対応も着実に進んでいます。Claude Code 2.1.0では言語固有出力のネイティブサポートが追加され、日本語でのやりとりがより自然になりました。日本語への対応も高い精度で実現しており、「日本語で回答してください」と明示的に指示することで、より正確な日本語出力が得られます。
Claudeの真の力はチャットだけにとどまりません。次章では、エンジニアが絶賛する開発ツール「Claude Code」を詳しく見ていきましょう。
Claude Code——コードを書くAIエージェント
「AIにコードを書かせる」と聞くと、チャット画面にプログラムのコードを貼り付けて「ここを直して」とお願いする姿を想像するかもしれません。Claude Codeはその延長線上にありながら、まったく次元の違う体験を提供します。一言でいえば、AIがあなたの手元のプロジェクトを丸ごと読み込み、コードの修正からテストの実行、Gitへの反映まで”自分で手を動かして”完了させるツールです。
従来のAIコード支援は「提案はしてくれるが、実行は人間がやる」ものでした。Claude Codeは違います。ターミナル(コマンドライン)上で動作し、ファイルの読み書き、コマンドの実行、外部サービスとの連携までを自律的に行います。いわば、画面の向こう側にもう一人の開発者が座っていて、あなたの指示を受けて実際にキーボードを叩いている——そんなイメージです。
Claude Codeでできること
Claude Codeが実行できる作業は多岐にわたります。代表的なものを具体例とともに紹介します。
- コードの生成とリファクタリング: 「ログイン機能を追加して」と指示すれば、必要なファイルを複数作成し、既存コードとの整合性をとりながら実装を完了します。冗長なコードの書き直し(リファクタリング)も得意で、「この関数を読みやすく整理して」と伝えるだけで適切に再構成します
- バグの発見と修正: エラーメッセージを見せれば、原因を特定し、修正コードを書き、動作確認まで一気通貫で進めます。「テストが失敗している原因を調べて直して」といった曖昧な指示でも、ログを読み解いて対処できます
- Git操作の自動化: 変更内容に応じたコミットメッセージの作成、ブランチの切り替え、プルリクエストの作成まで自動で行います。「今日の変更をまとめてコミットして」と言えば、差分を分析して適切なメッセージを付けてくれます
- テストの作成と実行: 既存コードに対するテストコードを自動生成し、実行して結果を報告します。テストが失敗すれば、その原因を分析して修正まで試みます
- 複数ファイルにまたがる大規模変更: 200,000トークン(日本語で約15万字相当)という巨大なコンテキストウィンドウを活かし、プロジェクト全体を俯瞰しながら、数十のファイルにまたがる変更を整合性を保ったまま適用できます
特筆すべきは、これらの作業をClaude Codeが自律的に連鎖して実行する点です。たとえば「この機能にバグがあるから直して、テストも追加して、完了したらコミットして」と一度伝えれば、バグ修正→テスト作成→テスト実行→コミットという一連の流れを人間の介入なしに完了させます。
対応環境と始め方
Claude Codeは複数の環境で利用できます。
| 環境 | 特徴 |
|---|---|
| ターミナル(CLI) | 最もフル機能。ネイティブインストーラーで導入すればNode.js不要 |
| VS Code拡張 | エディタのサイドパネルから直接操作。インラインdiff(変更箇所の視覚表示)対応 |
| JetBrains IDE | IntelliJ IDEA、PyCharm、WebStormなど主要IDEに対応 |
| claude.ai / デスクトップアプリ | ブラウザまたはデスクトップアプリからも利用可能 |
始め方はシンプルです。ターミナルの場合、以下のコマンドで起動できます。
✓claude
ただし、Claude Codeの利用にはPro(月額$20)以上のプランが必要です。無料プランではClaude本体のチャット機能は使えますが、Claude Codeは利用できません。これは、Claude Codeがコードの読み書きやコマンド実行など計算資源を大量に消費する作業を行うためです。ヘビーユーザーにはMax 5x(月額$100)やMax 20x(月額$200)プランも用意されており、利用量の上限が大幅に引き上げられます。
なお、Claude本体とClaude Codeの利用枠は共有です。Claude Codeで大規模な作業を行うと、同じ月のClaude(チャット)の利用枠にも影響する点は覚えておきましょう。
MCP・Hooks・Sub Agents——上級機能を解説
Claude Codeの真価は、単にコードを書くだけでなく、外部のツールやサービスと連携し、チーム全体の開発ワークフローを自動化できる点にあります。そのカギを握るのがMCP、Hooks、Sub Agentsという3つの上級機能です。順番に見ていきましょう。
MCP(Model Context Protocol)——AIの「接続キット」
MCPは、Claude Codeを外部のツールやサービスにつなぐためのオープンソース標準規格です。
たとえるなら、MCPは「AIのためのUSB-C」のようなものです。USB-Cがあればモニターにも充電器にも外付けドライブにもつながるように、MCPに対応したサービスであれば、Claude Codeはどんな外部システムとも接続できます。
具体的にMCPで何ができるかを見てみましょう。
- GitHub連携: プルリクエストの内容を読み取り、コードレビューのコメントを自動で投稿する
- Slack連携: 開発の進捗をチャンネルに自動投稿する。「デプロイ完了しました」といった通知を人手を介さず送信
- データベース参照: 本番データベースの構造やデータを安全に読み取り、コード修正の参考にする(書き込み権限を制限することも可能)
MCPの仕組みは「MCPサーバー」と「MCPクライアント」の2つで構成されます。MCPサーバーが外部ツールやAPI(Application Programming Interface:ソフトウェア同士をつなぐ窓口)へのアクセスを提供し、MCPクライアント(ここではClaude Code自身)がその窓口を通じてデータをやり取りします。開発者が新しいMCPサーバーを作れば、Claude Codeの連携先は無限に拡張できるわけです。
Hooks(フック)——AIの「自動安全装置」
Hooksは、Claude Codeの動作の特定のタイミングで自動実行されるスクリプト(小さなプログラム)です。
イメージとしては、工場の生産ラインに設置された安全センサーに近いでしょう。製品が流れてくるたびにセンサーが自動で検査し、不良品があればラインを止める——Hooksはまさにそれと同じ役割をClaude Codeの動作に対して果たします。
代表的なHooksの種類と活用例を紹介します。
| Hookの種類 | 発動タイミング | 活用例 |
|---|---|---|
| PreToolUse | ツール実行の直前 | 「本番データベースを操作しようとしています。本当に実行しますか?」と自動で確認を挟む |
| UserPromptSubmit | ユーザーがプロンプトを送信した時 | 入力内容を自動でログに記録し、作業履歴を残す |
たとえば、チーム内で「本番環境のファイルを誤って削除してしまった」という事故を防ぎたい場合、PreToolUseフックに「rmコマンドが本番ディレクトリを対象にしていたらブロックする」というルールを設定しておけば、Claude Codeが誤操作を実行する前に自動的に止まります。また、コミット前にコードの品質チェック(リント)を自動で走らせるフックを設定すれば、品質基準を満たさないコードがリポジトリに混入するのを防げます。
Hooksのポイントは、AIの自律性を維持しながら人間のガバナンスを効かせられる点です。Claude Codeに自由に作業させつつ、「ここだけは必ず確認を」というラインを設けられるため、安心して自律実行を任せられます。
Sub Agents(サブエージェント)——AIの「専門チーム」
Sub Agentsは、Claude Codeの中に役割の異なる専門AIを複数配置する仕組みです。
人間の開発チームでも、コードを書く人・テストを担当する人・ドキュメントを整備する人と役割を分けることがあります。Sub Agentsはこれと同じ発想で、1つのプロジェクト内に「テスト専門のAI」「コードレビュー専門のAI」「ドキュメント作成専門のAI」といった特化型エージェントを作り、それぞれ独自のシステムプロンプト(指示書)やツール権限を持たせることができます。
運用のイメージはこうです。
- team-lead(調整役のAI)がタスクの全体像を把握する
- 各Sub Agentに「あなたはテストを担当してください」「あなたはドキュメントを更新してください」と作業を振り分ける
- 複数のSub Agentが並行して作業を進め、結果をteam-leadに報告する
この並行処理によって、人間が一人で順番にこなしていた作業を、AIチームが同時進行で片付けてくれます。/agentsコマンドでSub Agentの設定を管理でき、プロジェクトの規模や性質に応じてチーム構成を柔軟に変更できます。
CLAUDE.md——プロジェクトの「取扱説明書」
上級機能ではありませんが、Claude Codeを効果的に使ううえで欠かせないのがCLAUDE.mdファイルです。プロジェクトのルートディレクトリ(最上位フォルダ)に配置する設定ファイルで、以下のような情報を記述します。
- ビルド(コードを実行可能な状態に変換する作業)の手順
- テストの実行方法
- コーディング規約やプロジェクト固有のルール
Claude Codeはこのファイルを自動で読み取り、プロジェクトの文脈を理解したうえで作業を進めます。「うちのプロジェクトではTypeScriptを使っていて、テストはJestで書く」といったルールをCLAUDE.mdに書いておけば、いちいち指示しなくてもClaude Codeが規約どおりのコードを生成してくれるのです。
Cursor・GitHub Copilotとの違い
AIコーディングツールはClaude Codeだけではありません。Cursor(カーソル)やGitHub Copilot(コパイロット)も広く使われています。それぞれの位置づけを整理しましょう。
| 比較項目 | Claude Code | Cursor | GitHub Copilot |
|---|---|---|---|
| コンテキスト(読み取れる範囲) | 200,000トークン | プロジェクト全体をインデックス | 主にファイル単位 |
| 自律性 | 高い(指示すれば一連の作業を自動完了) | 中程度(提案+人間の承認で進行) | 低い(コード補完が中心) |
| 主な用途 | 大規模リファクタリング・自律的タスク実行 | 日常の開発作業・エディタ内での対話 | リアルタイムのコード補完 |
| 動作環境 | ターミナル / IDE拡張 / Web | 独自エディタ(VS Codeベース) | VS Code / JetBrains等 |
| 月額料金 | $20〜$200 | $20〜$40 | $10〜$19 |
Claude Codeがおすすめの人
- プロジェクト全体を俯瞰した大規模な変更を任せたい
- Git操作やテスト実行まで含めた一気通貫の自動化がしたい
- MCP連携で外部サービスと統合した高度なワークフローを構築したい
Cursorがおすすめの人
- エディタの中で対話しながら開発を進めたい
- コードの提案を確認しながら、自分のペースで取り込みたい
- VS Codeライクな操作感を重視する
GitHub Copilotがおすすめの人
- コードを書いている最中のリアルタイム補完がほしい
- 導入コストを抑えたい(月額$10から)
- 既存のエディタ環境を変えたくない
もちろん、これらのツールは排他的ではありません。「日常のコーディングはCursorやCopilotで補完を受けつつ、大規模な変更やリファクタリングはClaude Codeに任せる」という併用スタイルも十分に現実的です。
【2026年注目】Figma連携とAgent Teams
2026年に入り、Claude Codeはさらに大きな進化を遂げています。特に注目すべき2つの新機能を紹介します。
Figma連携(Code to Canvas)
2026年2月17日に発表されたばかりの最新機能です。Claude Codeが生成したUI(ユーザーインターフェース:画面のデザインやレイアウト)コードを、デザインツールFigma上のフレームに直接変換できるようになりました。
これが意味するのは、「デザイナーとエンジニアの間に生まれがちな”認識のズレ”をAIが橋渡しする」未来です。エンジニアがClaude Codeで生成したUIコードを、デザイナーがFigma上で確認・調整し、その結果をまたコードに反映する——デザインと実装の間を行き来するワークフローが、これまでにない滑らかさで実現します。
Agent Teams
Claude Codeの基盤モデルであるOpus 4.6から本格的に実装された機能で、先述のSub Agentsをさらに発展させたものです。複数のAIエージェントが1つのプロジェクト上でリアルタイムに協調し、まさに「AIチームによる並行開発」を実現します。
たとえば、「新機能の実装」「既存テストの修正」「ドキュメントの更新」を3つのエージェントが同時に進め、team-leadエージェントが全体の整合性を管理する——こうしたチーム開発がAI上で可能になっています。1人の開発者が3人分、あるいはそれ以上の生産性を手にできる時代が、すでに始まっているのです。
さらに、LSP(Language Server Protocol)統合により「定義へ移動」や「参照検索」にも対応し、Claude Codeはコードベース全体をより正確に理解できるようになりました。単なるテキスト処理ではなく、コードの構造を深く把握したうえで作業を行えるため、出力の精度も大幅に向上しています。
「Claude Codeはすごいけど、ターミナルやコードエディタで動くツールは自分には関係ない……」。そう感じた方もいるかもしれません。実際、Claude Codeは基本的にエンジニアのための道具です。しかし、Anthropicは「AIエージェントの恩恵はエンジニアだけのものではない」と考えています。営業、マーケティング、人事、経営企画——あらゆる職種の人がAIに仕事をまるごと任せられる世界を目指して生まれたのが、次章で紹介するCoworkです。
Cowork——非エンジニアのためのAIエージェント
「プログラミングができなくても、AIにPCの作業を丸ごと任せられたら——」
前章で紹介したClaude Codeは、ソフトウェア開発者にとって画期的なツールでした。しかし、ターミナル(黒い画面にコマンドを打ち込む操作画面)を使いこなす必要があり、非エンジニアにはハードルが高かったのも事実です。その課題を解決するために2026年1月、AnthropicがリリースしたのがCoworkです。
Coworkは、マウスとキーボードだけで操作できるGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)ベースのAIエージェントです。営業、人事、企画、経理——どんな職種の方でも、普段使っているフォルダやファイルを指定して、自然言語(ふだんの日本語)で指示を出すだけで、AIがファイル操作やドキュメント作成を自律的にこなしてくれます。現在はResearch Preview(試験公開)段階ですが、すでに実務で活用できる機能が多数搭載されています。
Coworkとは?Claude Codeとの違い
CoworkとClaude Codeは、実は同じエージェントアーキテクチャ(自律動作の仕組み)で動いています。違うのは「誰のために、どう操作するか」です。
| 比較項目 | Claude Code | Cowork |
|---|---|---|
| 対象ユーザー | ソフトウェア開発者 | すべてのビジネスパーソン |
| 操作方法 | ターミナル(コマンド入力) | GUI(クリック&入力) |
| 起動場所 | ターミナルアプリ | Claude Desktopアプリのタブ |
| 主な用途 | コーディング・デバッグ | ファイル操作・資料作成・リサーチ |
| 学習コスト | 高い(CLI知識が必要) | 低い(PC基本操作ができればOK) |
わかりやすく例えるなら、Claude Codeはマニュアル操作のスポーツカー、Coworkは自動運転の乗用車です。エンジン(AI)は同じですが、運転の仕方がまったく違います。スポーツカーは腕のあるドライバーなら最速で走れますが、自動運転車なら免許を取ったばかりの人でも安全に目的地に着けます。Coworkはまさに、AI活用の「自動運転モード」なのです。
使い方ステップガイド
Coworkの操作は驚くほどシンプルです。たった4ステップで、AIにPC上の作業を任せられます。
ポイント: ステップ2の権限設定が重要です。最初は「読み取りのみ」で試し、問題なければ書き込み・作成権限を追加するのがおすすめです。これにより、意図しないファイル変更を防げます。
ステップ4では、Claudeが「何をするか」の計画を事前に見せてくれます。この計画を確認してから実行する流れなので、AIが勝手に暴走する心配はありません。想定と違う計画が出た場合は、指示を修正して再度お願いできます。
職種別・業務別の活用事例
Coworkの真価は、特定の職種に限らず幅広いビジネスシーンで使える点にあります。ここでは、職種別に具体的な活用シナリオを紹介します。
営業職——提案準備の時間を劇的に短縮
営業担当者の多くは、提案資料の準備や顧客情報の整理に膨大な時間を費やしています。Coworkを使えば、こうした定型作業をAIに任せられます。
活用例1:提案資料の自動整理 過去の提案書が数十ファイルも散らばったフォルダをCoworkに指定し、「業界別・年度別に整理して、ファイル名を『業界名顧客名年月』の形式に統一して」と指示します。Coworkはファイルの内容を読み取り、適切に分類・リネームしてくれます。
活用例2:競合情報のリサーチまとめ 競合他社のプレスリリースや製品情報のPDFをフォルダにまとめておき、「各社の新機能と価格を比較表にして、Excelで出力して」と依頼すれば、Coworkが複数ファイルを横断的に分析し、比較表を自動作成します。
活用例3:顧客メールの一括整理 エクスポートしたメールデータに対して「顧客名ごとにフォルダ分けして、直近の問い合わせ内容を要約して」と指示すれば、次回の訪問前に顧客の最新状況を素早く把握できます。
人事・採用担当——書類業務の負担を軽減
人事部門は、採用活動から社内規程の管理まで、大量の文書を扱います。
活用例1:履歴書・職務経歴書の一括分析 応募者のPDFファイルが数十件届いた際、「各応募者の経験年数・スキル・資格を一覧表にまとめて」と指示するだけで、Coworkが全ファイルを読み込み、比較しやすい一覧表をExcelで生成します。一次スクリーニングの工数を大幅に削減できます。
活用例2:社内規程文書の検索・更新 就業規則や各種規程のWordファイルをCoworkに読み込ませ、「リモートワークに関する記述をすべて抽出して、該当箇所の一覧を作って」と依頼すれば、複数文書にまたがる関連箇所を漏れなく洗い出せます。規程改定の際に見落としを防げます。
企画・マーケティング——データ分析と制作の効率化
企画やマーケティング部門では、データの集計・分析からコンテンツ制作まで、多岐にわたる業務があります。
活用例1:市場調査データの集計・分析 複数のCSVファイルやExcelファイルに散らばった調査結果をフォルダにまとめ、「年齢層別の購買傾向をグラフ付きレポートにして」と依頼します。Coworkがデータを統合し、分析結果をまとめたドキュメントを生成します。
活用例2:SNS投稿の一括下書き作成 製品情報や過去の投稿データをフォルダに入れ、「来週分のSNS投稿を月曜から金曜まで、各プラットフォーム用に下書きして」と指示すれば、Coworkがトーンや文字数を調整した投稿案をファイルとして出力します。内容を確認・修正してからSNSに投稿するだけです。
経理・総務——ファイル管理と事務作業の自動化
経理・総務部門は、正確性が求められる定型的な事務作業が多い職種です。
活用例1:経費精算書の分類・整理 提出された経費精算書のPDFやExcelファイルを「部署別・月別にフォルダ分けして、合計金額の一覧表を作って」と指示すれば、Coworkが自動で仕分け・集計してくれます。
活用例2:議事録のフォルダ整理・命名規則統一 社内の議事録ファイルが「会議メモ」「MTGログ」「○月○日打合せ」とバラバラな名前で保存されている——そんな状態でも、「すべての議事録を『YYYY-MM-DD会議名参加部署』の形式にリネームして、年度別フォルダに整理して」と指示するだけで、数百ファイルでもCoworkが一括処理します。
利用できるコネクタ一覧
Coworkは外部サービスとの連携(コネクタ)にも対応しています。2026年2月時点で50以上の統合が利用可能で、代表的なものは以下のとおりです。
| カテゴリ | サービス名 | 主な用途 |
|---|---|---|
| プロジェクト管理 | Jira | タスクの作成・更新・検索 |
| プロジェクト管理 | Asana | プロジェクトの進捗管理 |
| プロジェクト管理 | Linear | 開発タスクの管理 |
| ドキュメント | Confluence | Wiki・社内ドキュメントの検索・編集 |
| 自動化 | Zapier | 他サービスとの自動連携(5,000以上のアプリ対応) |
| カスタマーサポート | Intercom | 問い合わせ対応・チャット管理 |
| 決済 | Square | 売上データ・決済情報の取得 |
| 決済 | PayPal | 取引履歴・支払い管理 |
| インフラ | Cloudflare | Webサイトの設定・管理 |
| エラー監視 | Sentry | アプリのエラー検知・分析 |
上記は代表例であり、公式・コミュニティ合わせて50以上の統合が提供されています。生産性ツール・エンタープライズサーチ・営業支援・財務・データ分析・法務・マーケティングなど幅広いカテゴリをカバーしています。さらに、MCP(Model Context Protocol)を活用すれば、自社独自のシステムと連携するカスタムコネクタを作成することも可能です。
たとえば、JiraコネクタとCoworkを組み合わせれば、「今週の未完了タスクを一覧にして、優先度順に並べ替えて」といった操作を自然言語だけで実行できます。Zapierコネクタを使えば、「Googleスプレッドシートの更新をSlackに通知」といった複雑な自動化フローも、Cowork上から設定できます。
Claude in Chromeとの組み合わせ
Coworkの機能をさらに拡張するのが、Claude in Chromeというブラウザ拡張機能です。これはChromeブラウザ上でClaudeを直接操作できるツールで、Coworkと組み合わせることで、「ブラウザでの情報収集 → ローカルファイルへの保存・加工」というEnd-to-End(一気通貫)のワークフローが実現します。
具体的なシナリオ: Webサイトから最新の業界データを収集し、そのデータをローカルのExcelファイルに自動でまとめる——といった作業が、一連の指示で完了します。Claude in Chromeがブラウザ上のデータ取得を担当し、Coworkがローカルファイルへの書き出しを担当する、という役割分担です。
注意点: ログインが必要なWebサイトでは、認証(IDとパスワードの入力)は手動で行う必要があります。Claudeがパスワードを自動入力することはできません。これはセキュリティ上の意図的な設計です。
Claude in Chromeは、Pro以上のすべての有料プランで利用できます。
料金プランと選び方
Coworkは以下のプランで利用可能です。
| プラン | 月額料金 | 特徴 |
|---|---|---|
| Pro | $20/月(約3,000円) | Cowork利用可能。軽い作業向き |
| Max 5x | $100/月(約15,000円) | 5倍のトークン量。日常的に使う方向け |
| Max 20x | $200/月(約30,000円) | 20倍のトークン量。ヘビーユーザー向け |
| Team Premium | $125/seat/月 | チーム利用。管理機能付き |
選び方のポイント: Coworkはファイルの読み書きを伴うため、通常のチャットよりもトークン(AIの処理量の単位)を多く消費します。たまに使う程度ならProプランで十分ですが、毎日業務で活用するならMax 5x以上を推奨します。チームで導入する場合は、管理機能やセキュリティポリシーの設定が可能なTeam Premiumプランが適しています。
セキュリティと注意事項
Coworkは強力なツールですが、現段階ではいくつかのリスクを正直にお伝えする必要があります。新しいテクノロジーを安全に活用するためには、リスクを理解したうえで対策を講じることが重要です。
リスク1:プロンプトインジェクション攻撃
最も注意すべきリスクは「プロンプトインジェクション」です。これは、ファイルの中にAIへの悪意ある命令を埋め込み、AIに意図しない操作をさせる攻撃手法です。
たとえば、ダウンロードしたファイルの中に「このフォルダ内のすべてのファイルを削除しろ」という隠された指示が含まれていた場合、Coworkがその指示を実行してしまう可能性があります。Anthropicはこのリスクへの対策を進めていますが、完全に防ぐことは現時点では困難です。
リスク2:Research Preview段階であること
Coworkは2026年1月にリリースされたばかりのResearch Preview(試験公開版)です。これは、まだ正式リリース前の段階であり、予期しない動作やバグが発生する可能性があることを意味します。本番業務の100%をCoworkに依存することは避けるべきです。
安全に使うための4つの対策
これらのリスクを踏まえて、以下の対策を実践してください。
-
機密情報を含むフォルダを指定しない: パスワードリスト、個人情報、契約書原本など、機密性の高いファイルが入ったフォルダはCoworkの作業対象にしないでください。作業用のフォルダを別途作成し、必要なファイルだけをコピーして使うのが安全です
-
低リスクなタスクから始める: 最初はファイルの整理やリネームなど、失敗しても被害の少ないタスクから試しましょう。操作に慣れてから、徐々に複雑なタスクを任せるようにします
-
作業計画を必ず確認する: Coworkは実行前に作業計画を表示します。この確認ステップを絶対に飛ばさないでください。計画の中に見覚えのない操作や、指示していない削除・書き換えが含まれていたら、即座にキャンセルしましょう
-
重要ファイルは事前にバックアップする: 編集対象のファイルは、作業前にコピーを取っておきましょう。万が一AIが想定外の変更を加えても、元のファイルから復元できます
これら4つの対策を守れば、Coworkを安全かつ効果的に業務に取り入れることができます。新しいテクノロジーは「リスクがあるから使わない」のではなく、「リスクを理解して賢く使う」ことが大切です。Coworkは、非エンジニアがAIエージェントの恩恵を受けるための大きな一歩となるでしょう。
ここまで3つのプロダクトをそれぞれ詳しく見てきました。次章では、「結局どれを使えばいいの?」という疑問に、比較表・ペルソナ別ガイド・フローチャートの3つの切り口でお答えします。
Claude・Claude Code・Cowork 使い分け完全ガイド
ここまでClaude・Claude Code・Coworkの3つを個別に解説してきました。それぞれの機能はわかった。でも結局、「自分はどれを使えばいいの?」——これが最大の疑問ではないでしょうか。
答えはシンプルです。**Claude・Claude Code・Coworkは「1つのエコシステムの3層構造」**として理解してください。Claudeが「考える基盤」、Claude Codeが「開発する手」、Coworkが「業務を動かす手」。3つは競合するサービスではなく、ユーザーの目的に応じて使い分ける——あるいは組み合わせる——ものです。
この章では、比較表・ペルソナ別ガイド・フローチャートの3つの切り口で、あなたに最適なプロダクトとプランを一発で特定します。
3プロダクトの機能比較表
まずは全体像を俯瞰しましょう。以下の比較表で、3プロダクトの違いが一目でわかります。
| 比較項目 | Claude(チャットAI) | Claude Code(開発エージェント) | Cowork(業務エージェント) |
|---|---|---|---|
| 対象ユーザー | 全員(初心者〜上級者、エンジニア〜非エンジニア) | エンジニア・開発者 | 非エンジニア(知識労働者全般) |
| 操作方法 | ブラウザ(claude.ai)またはアプリでチャット | ターミナル(コマンドライン)で対話 | ブラウザ(claude.ai)でチャット+ツール接続 |
| 主な用途 | 質問回答、文章作成、翻訳、要約、分析、アイデア出し | コード生成・編集・リファクタリング、Git操作、テスト作成、CI/CD自動化 | ファイル整理、ドキュメント作成、データ分析、リサーチ、メール下書き |
| 必要プラン | Free(無料)〜 | Pro($20)またはMax($100/$200) | Pro($20)〜 |
| 月額費用 | $0〜$200 | $20〜$200(API利用の場合は従量課金) | $20〜$200 |
| 代表的な接続先 | なし(単体で完結) | ローカルファイルシステム、Git/GitHub、CI/CDパイプライン | Jira/Asana/Zapier等50以上の統合(MCP経由で拡張可) |
| エンジニア知識 | 不要 | 必須(ターミナル操作・Git・開発環境の理解が前提) | 不要(ツール連携の初期設定のみ必要) |
ポイント: Claude(チャット)はすべての起点です。Claude CodeもCoworkも、内部ではClaudeの「頭脳」(モデル)を使っています。違うのは「何に手足を伸ばせるか」だけ。Claude Codeはコードベースとターミナルに手が届き、CoworkはJiraやZapierなどの業務ツールに手が届く——そう理解すれば迷いません。
ペルソナ別おすすめガイド
「比較表を見ても、自分がどこに当てはまるかわからない」という方のために、5つの典型的なペルソナごとに最適解を示します。
1. 個人・学生(プログラミング知識なし)
使うべきプロダクト: Claude(チャットAI) おすすめプラン: まずFree($0)、物足りなくなったらPro($20)
レポート執筆、論文の要約、語学学習の相談、アイデアのブレインストーミングなど、Claudeのチャット機能だけで十分にAIの恩恵を受けられます。Freeプランでも1日10〜25メッセージは使えるので、まずは「AIとの対話」に慣れることが最優先です。
「毎日使いたい」「もっと長い文章を処理したい」と感じたら、Proプランに切り替えましょう。月額約3,000円でFreeの5倍の利用量が手に入ります。Claude CodeやCoworkは、この段階では不要です。
最初の一歩: claude.ai にアクセスして、無料アカウントを作成。「このレポートの要約を500字でお願い」と話しかけてみてください。
2. ビジネスマン・会社員(非エンジニア)
使うべきプロダクト: Claude Pro + Cowork おすすめプラン: Pro($20)
日々のメール作成、会議の議事録整理、市場調査レポートの作成、データ分析——。こうした業務には、まずClaude Proで日常的にチャットAIを活用し、さらにCoworkで業務ツールと連携させるのが最適な組み合わせです。
Coworkを使えば、ローカルフォルダのファイルを読み込んで要約したり、JiraやAsanaのタスクを自然言語で管理したりと、「チャットを超えた自動化」が実現します。従来なら30分かかっていた定型作業が5分で終わる世界です。
最初の一歩: Claude Proに登録し、まず1週間はチャットだけで使い倒す。その後、Coworkで「このフォルダ内の○○ファイルを要約して」と試してみましょう。
3. エンジニア・開発者
使うべきプロダクト: Claude Code おすすめプラン: Max 5x($100)、ヘビーユーザーはMax 20x($200)
ターミナルから直接AIにコード生成・リファクタリング・テスト作成を任せられるClaude Codeは、開発者にとってゲームチェンジャーです。Git操作やCI/CDの自動化まで対応しており、開発ワークフロー全体をAIがアシストしてくれます。
Proプラン($20)でもClaude Codeは使えますが、利用量の上限がすぐに来ます。本格的に開発に組み込むなら、Max 5x($100)以上を選びましょう。Opus 4.6を使った複雑な推論タスクや、複数ファイルにまたがるリファクタリングも快適にこなせます。
最初の一歩: ネイティブインストーラー(claude install コマンド)でインストールすればNode.js不要で始められます。プロジェクトディレクトリで claude と打つだけ。「このファイルのテストを書いて」から始めてみましょう。
4. スタートアップ・中小企業
使うべきプロダクト: Claude(全員)+ Claude Code(開発チーム)+ Cowork(ビジネスチーム) おすすめプラン: Team Premium($125/ユーザー)
少人数で多くの業務をこなすスタートアップには、3プロダクトすべてを活用するのが理想的です。Team Premiumプランなら、全メンバーがClaude・Claude Code・Coworkのすべてにアクセスできます。
開発チームはClaude Codeでコーディングを加速し、ビジネスチームはCoworkでリサーチやドキュメント作成を自動化する。共有ワークスペースでナレッジを蓄積できるので、「あの人しか知らない」という属人化も防げます。
最初の一歩: Team Premiumに登録し、まず全員がClaudeチャットを使う文化を作る。その後、職種に応じてClaude CodeとCoworkを導入していきましょう。
5. 大企業・情報セキュリティ重視の組織
使うべきプロダクト: Claude Enterprise おすすめプラン: Enterprise(カスタム見積もり)
データガバナンス、コンプライアンス、SSO(シングルサインオン)、監査ログ——。大企業がAIツールを導入する際に求めるセキュリティ要件は、Enterpriseプランでカバーされます。Enterpriseプランでは、ユーザーの入力データがモデルの学習に一切使われないことが契約レベルで保証されます。
さらに、500Kコンテキストウィンドウ(通常の2.5倍)や、カスタムインテグレーションにも対応しており、大規模な業務システムとの統合も可能です。
最初の一歩: Anthropicの営業チームに問い合わせて、自社のセキュリティ要件を伝えたうえでカスタム見積もりを取得しましょう。
「結局どれを使えばいい?」フローチャート
ペルソナ別ガイドを読む時間もない方のために、最短で答えにたどり着くフローチャートを用意しました。上から順に質問に答えていくだけで、あなたに最適なプロダクトとプランがわかります。
判断のコツ: 迷ったら「Free → Pro → Max」の順にステップアップすれば失敗しません。いきなり高いプランを契約する必要はありません。
プランの賢い選び方(コスト最適化)
最後に、お金をかけすぎずにClaudeを最大限活用するためのコスト最適化の考え方をまとめます。
ステップ1:まず無料から始める
Freeプランで1〜2週間使ってみてください。「1日10〜25メッセージ」という制限の中で、Claudeの得意分野と自分の使い方を把握しましょう。この段階で「自分にはAIチャットは不要だ」と判断できれば、出費ゼロで済みます。
ステップ2:「毎日使う」ならProに移行
1日のメッセージ上限に頻繁にぶつかるようになったら、Pro($20/月)にアップグレードする時期です。利用量がFreeの5倍になり、Coworkも使えるようになります。多くのユーザーにとって、Proプランが最もコストパフォーマンスの高い選択です。
ステップ3:「コーディングにも使いたい」ならMax
Claude Codeを本格的に使いたいエンジニアは、Max 5x($100/月)を選びましょう。Proの5倍の利用量に加え、Opus 4.6モデルへのアクセスが拡大し、大規模な開発プロジェクトにも対応できます。「それでも足りない」という超ヘビーユーザーには、Max 20x($200/月)があります。
ステップ4:「チームで使う」ならTeam
3人以上で使うなら、個人プランをバラバラに契約するよりTeamプランのほうが管理コストを含めて合理的です。Team Standard($25/ユーザー)は基本的なチーム機能、Team Premium($125/ユーザー)はClaude Code含む全機能が使えます。
モデル選択でもコストを最適化
プラン選びだけでなく、タスクに応じてモデルを使い分けることでもコストを抑えられます。
- 日常タスク(メール作成、調査、翻訳): Sonnet 4.6またはHaiku 4.5で十分。速くて安い
- 高精度タスク(複雑なコーディング、長文分析、重要な意思決定): Opus 4.6を使う。時間はかかるが精度が段違い
- 大量処理・コスト最優先: Haiku 4.5一択。チャットボットや定型要約に最適
claude.aiの画面でモデルは自由に切り替えられるので、「普段はSonnet、ここぞという時だけOpus」という使い分けを習慣にしましょう。これだけで、同じプラン料金内でより多くのタスクをこなせるようになります。
3つのプロダクトの使い分けはこれで完全に整理できました。次章では、Claudeに関する「よくある質問(FAQ)」にまとめて回答します。
よくある質問(FAQ)
最後に、Claude・Claude Code・Coworkに関してよく寄せられる質問をまとめました。
Q. Claudeは無料で使えますか?
A. はい、無料で使えます。claude.aiにアクセスしてアカウントを作成すれば、すぐに利用を開始できます。
ただし、無料プランにはいくつかの制限があります。1日あたりのメッセージ数は10〜25件程度(サーバー負荷により変動)で、使用するモデルは自動選択されるため自分で切り替えることはできません。また、会話の記憶はセッション内のみで、ウィンドウを閉じるとリセットされます。日常的な質問や文章の添削程度であれば無料プランでも十分ですが、業務で本格的に活用するなら、メッセージ上限が大幅に拡張されるProプラン(月額$20/約3,000円)への移行をおすすめします。各プランの具体的な利用制限については「Claudeは無制限に使えるの?利用制限早見表」で詳しく解説しています。
Q. 日本語には対応していますか?
A. はい、Claudeは日本語に高い精度で対応しています。日本語での質問には自然な日本語で回答します。
特に長文の読解・要約、ビジネス文書の作成、敬語表現の使い分けなど、日本語特有のニュアンスにも強い点がChatGPTとの差別化ポイントです。なお、技術的な質問やプログラミング関連では英語で指示を出した方が精度が上がる場合もありますが、その場合でも「回答は日本語でお願いします」と一言添えれば日本語で返してくれます。
Q. ChatGPTとどちらがいいですか?
A. 用途によって得意分野が異なるため、一概にどちらが優れているとは言えません。目的に応じて使い分けるのが最善です。
Claudeが向いている用途: コーディング支援、長文の読解・要約(20万トークンの大容量コンテキスト)、論理的な分析、丁寧な日本語の文章作成。特にプログラミングではSonnet 4.6がベンチマークで高い評価を得ています。
ChatGPTが向いている用途: 画像生成(DALL-E統合)、音声対話、Web検索との連携、過去の会話を横断して記憶する「メモリ」機能。創作やブレインストーミングでも強みを発揮します。
迷ったら両方の無料プランを試してみて、自分の業務に合う方を選ぶのが確実です。
Q. Claude CodeとCoworkは何が違いますか?
A. もっとも大きな違いは「操作方法」と「対象ユーザー」です。Claude Codeはターミナル(コマンドライン)で動作するエンジニア向けのコーディングエージェント、Coworkはブラウザ上のGUIで操作する非エンジニア向けの業務エージェントです。
具体的には、Claude Codeは「ファイルを読み書きし、テストを実行し、Gitでコミットする」といったソフトウェア開発のタスクを自律的にこなします。一方Coworkは、「ローカルフォルダのデータを集計してレポートにまとめ、Jiraのタスクを更新する」といった日常業務のタスクをこなします。操作画面も、Claude Codeが黒いターミナル画面なのに対し、CoworkはClaude.ai上のチャットインターフェースで指示を出すだけ。技術的な知識がなくても使えるよう設計されています。
Q. CoworkはProプランで使えますか?
A. はい、Proプラン(月額$20/約3,000円)から利用可能です。無料プランでは使えません。
Proプランでは1日あたりのCowork利用回数に一定の制限がありますが、通常の業務利用には十分な量が確保されています。より大量のタスクを処理したい場合は、Maxプラン(月額$100で5倍、月額$200で20倍の利用枠)を検討してください。なお、2026年2月時点でCoworkはResearch Preview(試験公開)段階のため、今後の正式リリースに伴い料金体系が変更される可能性があります。
Q. セキュリティは大丈夫ですか?
A. Claudeの通信はTLS暗号化で保護されており、基本的なセキュリティ対策は講じられています。Enterprise版ではHIPAA(医療情報保護法)対応やSSO(シングルサインオン)にも対応しています。
ただし、Coworkについては注意点があります。Coworkは外部サービスと連携するため、接続先のデータにAIがアクセスする形になります。また、プロンプトインジェクション(悪意ある指示が文書内に埋め込まれ、AIが意図しない動作をするリスク)への対策はまだ発展途上です。機密性の高い情報を扱う場合は、Coworkに渡すデータの範囲を慎重に検討し、実行結果を必ず人間が確認するフローを設けることを推奨します。
Q. エンジニアでなくてもClaude Codeは使えますか?
A. 正直に言うと、かなり難しいです。Claude Codeはターミナル(黒い画面にコマンドを入力する操作画面)での操作が前提であり、Gitやファイルシステムの基本的な知識も必要になります。
エンジニアでない方がAIエージェントを活用したい場合は、Coworkをおすすめします。Coworkはブラウザ上のチャット画面から日本語で指示を出すだけで使えるため、技術的な知識は不要です。あるいは、もっとシンプルにClaude本体(チャットAI)を使い倒すのが最も確実な出発点です。文章作成、要約、データ分析など、チャットだけでもAIの恩恵は十分に得られます。
Q. Coworkで連携できるサービスは?
A. 2026年2月時点で、公式・コミュニティ合わせて50以上の統合が利用可能です。さらにMCP(Model Context Protocol)を使えば独自の拡張も可能です。
代表的なものとしては、Jira、Confluence、Zapier、Cloudflare、Intercom、Asana、Square、Sentry、PayPal、Linearなどがあります。コミュニティ開発のOSSプラグインではSalesforce、HubSpotなど業務系ツールとの連携も提供されています。MCPは開発者向けの拡張手段ですが、これを使えば社内の独自システムとCoworkを接続することも技術的には可能です。連携先は今後も拡大が予想されるため、最新情報はAnthropicの公式サイトで確認することをおすすめします。
Q. ProとMaxの違いは何ですか?
A. もっとも大きな違いは「利用量の上限」です。Proプラン(月額$20)を基準として、Max 5xプラン(月額$100)は5倍、Max 20xプラン(月額$200)は20倍の利用枠が提供されます。
Proプランは日常的なClaude利用やCoworkの標準的な使用には十分です。Maxプランが必要になるのは、Claude Codeで大規模なコードベースを日常的に扱うエンジニアや、Coworkで大量のタスクを継続的に処理するヘビーユーザーです。まずはProプランから始めて、利用上限に頻繁に達するようであればMaxへのアップグレードを検討する——という順序が、もっとも無駄のない選び方です。
Q. CoworkとClaude in Chromeの違いは?
A. Coworkは「ファイルやデータを操作する」エージェント、Claude in Chrome(拡張機能)は「ブラウザ上の情報を読み取る」アシスタントです。役割が異なるため、組み合わせて使うのが最も効果的です。
具体的には、Coworkは「ローカルフォルダの売上データを集計してレポートを作成し、Jiraにタスクとして登録する」といったファイル操作・サービス連携が得意です。一方、Claude in Chromeは「今見ているWebページの内容を要約する」「フォームの入力を手伝う」といったブラウザ上の操作をサポートします。たとえば、Claude in Chromeで競合サイトの情報を要約し、その内容をCoworkに渡してレポートにまとめる——といった連携が可能です。どちらもProプラン以上で利用でき、それぞれの強みを活かすことで業務効率を最大化できます。
まとめ——Claudeエコシステムを味方につける
ここまでお読みいただいたとおり、Claude・Claude Code・Coworkは別々のサービスではなく、1つのエコシステムを構成する3つの層として理解するのが最もわかりやすい整理です。
- Claude(チャットAI層):文章作成・要約・翻訳・分析など、あらゆる業務の「頭脳」として働く基盤。すべてのユーザーの出発点
- Claude Code(開発エージェント層):Claudeの頭脳をソフトウェア開発の現場に持ち込み、ターミナル上でコードを読み・書き・実行するエンジニア向けツール
- Cowork(業務エージェント層):Claudeの頭脳をJiraやZapierなど日常の業務ツールに接続し、非エンジニアでもAIに「仕事をまるごと任せる」体験を実現する
つまり、Claudeが「考える力」、Claude Codeが「開発する力」、Coworkが「業務を動かす力」。3つが揃って初めて、Anthropicが目指す「AIが本当に仕事のパートナーになる世界」が完成します。
では、まず何から始めればよいのか。おすすめはClaude Proプラン(月額$20)に登録して、まずClaudeそのものを日常業務で使い倒すこと。文章作成や要約、データ分析など、チャットAIとしてのClaude自体が非常に優秀です。そのうえで、開発業務にAIを活用したくなったらClaude Codeを、メールやドキュメント作成などの定型業務を自動化したくなったらCoworkを——と、必要に応じて守備範囲を広げていくのが、もっとも確実な導入ステップです。より高い使用量が必要になったら、Maxプラン(月額$100/$200)へのアップグレードも検討してみてください。
まだClaudeを試したことがない方は、今すぐclaude.aiにアクセスして無料プランから始めてみてください。「AIって本当に仕事に使えるの?」という疑問は、5分触れば確信に変わるはずです。
参考資料・出典一覧
Anthropic / Claude 公式
- Cowork Research Preview — claude.com
- Anthropic Webinar: Future of AI at Work — Introducing Cowork
- Getting Started with Cowork — Claude Support
- Cowork 製品ページ — claude.com
- Claude Code クイックスタート(日本語)
- Claude Code ドキュメントマップ
- Claude Code — Agent Teams
- Claude Code — Settings
- Claude 料金プラン
- Claude API モデル一覧
- Anthropic 法人向けお問い合わせ
- Model Context Protocol(MCP)公式サイト
ニュース・レポート(英語)
- First impressions of Claude Cowork — Simon Willison
- Introducing Claude Code to Figma — Figma Blog
- Claude Cowork deep dive — DataCamp Tutorial
- AI Coding Assistants in 2026: GitHub Copilot vs Cursor vs Claude — Medium
- Anthropic’s Legal Plugin for Claude Cowork — LawNext
- Claude CoworkのPC操作AI — Gigazine(英語版)
- Anthropic — Wikipedia
- Agent Teams Guide — claudefa.st
- claude-code-hooks-mastery — GitHub
- Anthropic Cowork Research Preview — ensou.app
日本語メディア
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